「枕草子」(まくら の そうし)は、平安時代中期に中宮定子に仕えた女房清少納言により執筆されたと伝わる日記・随筆。 英文表記は、「The Pillow Book of Sei Shonagon」 「枕草紙」「枕冊子」「枕双紙」とも表記され、鎌倉時代に書写されたと見られる現存最古の写本・前田本の蒔絵の箱には『清少納言枕草子』とある。古くは『清少納言記』、『清少納言抄』などとも称した。 『源氏物語』に比肩する中古文学の双璧として、後世の連歌・俳諧・仮名草子に大きな影響を与えた。鴨長明の『方丈記』、吉田兼好の『徒然草』と並んで日本三大随筆と称される。
出品した「枕草子」原本は、5行ごとの自筆の断片で構成されております。このような断片を「古切」といいます。貴重な和歌を断片化し、掛軸などに表装し鑑賞していたものです。「枕草子」は、元来三巻本の一冊であり、後の時代に巻物となり、さらに時代が下り、屏風立てや掛軸となります。主に茶道の道具として用いられていたものです。古切となったのは江戸時代末期であり、最終所有者は仙台藩医・木村寿禎です。額縁裏面ラベルの「The Pillow Book of Sei Shonagon・Princess Yorihime」の表記は海外展示の仕様です。
商品説明
令和6年から「源氏物語」の作者・紫式部をモデルにしたNHK大河ドラマ「光る君へ」が放送されております。藤原定子は、一条天皇の皇后として入内。枕草子の作者・清少納言は、定子の女房として仕え清少納言の名を授かる。
紫式部と同時期に活躍しており、「ききょう」の名でNHKドラマに登場します。
額縁裏面ラベルの「The Pillow Book of Sei Shonagon・Princess Yorihime」は、アメリカの大学
及びアメリカの「美術館展示」のための「仕様基準」に基づき表記されたものです。
(額縁は新品です。額縁周辺の濃淡はストロボの反射によるものです)
出品した「枕草子自筆」は、松江藩七代藩主・松平治郷の正室で
仙台藩六代藩主・伊達宗村の娘・方子(よりこ)旧所蔵品です。
方子の落款は下記疎明資料の中に記載されております。
《「枕草子」自筆・一条天皇主催の歌会の場面を記した貴重な日記》
《自筆「枕草子」は、国立国家図書館・宮内庁書陵部などに数部現存する貴重書です。》
女性特有のやわからい書体で流れるように記されております。
自筆上部の印は、木村寿禎(仙台藩医)の落款。
自筆の詳細な経緯は下記「希少価値欄」に記載
「枕草子」(まくら の そうし)は、平安時代中期に中宮定子に仕えた女房清少納言により執筆されたと伝わる日記・随筆。
英文表記は、「The Pillow Book of Sei Shonagon」
「枕草紙」「枕冊子」「枕双紙」とも表記され、鎌倉時代に書写されたと見られる現存最古の写本・前田本の蒔絵の箱には『清少納言枕草子』とある。古くは『清少納言記』、『清少納言抄』などとも称した。 『源氏物語』に比肩する中古文学の双璧として、後世の連歌・俳諧・仮名草子に大きな影響を与えた。鴨長明の『方丈記』、吉田兼好の『徒然草』と並んで日本三大随筆と称される。
安土桃山時代後期・慶長二年(1597)2月7日の日付のある「枕草子」自筆は、女性特有の美しい文字として海外において高く評価されております。その美しい文字を解析・分析するために海外の研究機関において「断層(MRI)写真」撮影等による新技術による分析・検査・証明が行われた後、一般の展示に付されたものです。
出品した原本は、アメリカで撮影された下記「断層(MRI)写真」においてわかる通り、微細な曲線をも精緻に描いた極めて美しい芸術性の高い日本語の優れた文字としても高い評価を受けております。 安土桃山時代の「枕草子」自筆がアメリカの多くの美術館で展示されているのはこうした背景と理由によるものです。
「安土桃山時代」の定義について
自筆の成立時の年代について出品欄において「安土桃山時代」と記載している。この定義については次の通りです。
「安土桃山時代」の始期と終期には複数の見解が存在する。始期は、織田信長が足利義昭を奉じて京都に上洛した永禄11年(1568年)、義昭が京都から放逐されて室町幕府が倒された元亀4年(1573年)、安土城の建設が始まった天正4年(1576年)とする考えもある。終期は、豊臣秀吉が死去した慶長3年(1598年)、関ヶ原の戦いで徳川家康が勝利した慶長5年(1600年)、家康が征夷大将軍に任じられ江戸幕府を開いた慶長8年(1603年)などがある。自筆の成立年は、慶長2年(1597年)であるため、歴史的には「安土桃山時代」と定義されるが、時代の雰囲気としては「江戸時代初期」とする考え方もある。
「額縁入自筆原本」
「自筆原本」
Ⅰ・自筆「原文の読み下し文」は次の通りです。
《自筆「枕草子」清少納言が一条天皇や宮廷内の日常を記した貴重な日記》
《「二十五段》
《長烏帽子(ながえぼし)して、さすがに人に見えじと惑ひ出づるほどに、
物につきさはりて、そよろと言はせたる、いみしうにくし。》 ・・・・いよす(伊予簾)などか(懸)けたるをうちかづきて、
さらさらとならしたるも、いとにくし。
もかう(帽額)の簾(す)はましてこはき物のうちおかるゝ、
いとしるし。それもやをらひ(引)きあげて出(い)で
入(い)りするは、さら(更)にな(鳴)らず。
また、やり(遣)戸(ど)などあらくあくるも、いとにくし。
少しもたぐるやうにてあ(開)くるは、な(鳴)りやはする。
あしうあくれば、・・・・《さうし(障子)などもたほめかし》
読み下し文の文責・出品者
「かな文字」をわかりやすいように「通行訳」で読み下しております。
Ⅱ・自筆「原文の現代語訳は次の通りです。」
《自筆「枕草子」清少納言が一条天皇や宮廷内の日常を記した貴重な日記》
《「二十五段》
《忍んで来る場所に、長烏帽子(ながえぼし)をかぶってきて、
そうは言うものの、人に見つけられないようにしようとして、
あわてて入る時に、何かにその烏帽子がつき当って、がさりと音をたてたの。》
・・・・・伊予簾(いよす)などが掛けてある所をくぐる時に頭にかぶって、
ざらざらっと音をたてているのも、ひどくにくらしい。
帽額(もこう)の簾(す)は、まして持ち上げたこはじを下に置く音が、
とてもはっきり響く。それも、端(はし)を静かに引き上げて入るならば、
いっこう音はしないのだ。引き戸などを荒々しくあけたてするのも、
全くわけがわからない。少し持ち上げるようにしてあければ
鳴るはずがあろうか。へたにあけると、・・・・・《ふすま(襖)なども、
がたがたして、がたごと音をたてるのが、それこそきわだって聞える。》
(出典:日本古典文学全集「枕草子」小学館・刊)
「原本の断層(MRI)写真」
上部の印は木村寿禎(仙台藩医)の落款。断層画像写真番号26-3
上の写真は、科学的で客観的な分析データを重視するアメリカの航空宇宙局(NASA)の技術による「断層(MRI)写真」です。NASA(アメリカ航空宇宙局)の優れた技術である「断層(MRI)写真」撮影を通して、日本の優れた伝統技術をアメリカ国内において広く知らせているものです。
国書総目録の記載事項
「枕草子」自筆の日本国内の所蔵先は「国書総目録」第七巻434頁に記載されております。
宮内庁書陵部(赤いタテ線部分・略称「宮書」)所蔵の自筆は江戸時代初期です。
出品した安土桃山時代の自筆の方が古い時代の貴重品であることがわかります。
(疎明資料)
下の写真の右は、「枕草子」三巻本のうち第一巻表紙の写真です。
左が裏表紙の内側で「慶長二年(1597)2月7日」の記載がある。
右写真右下の二つの印のうち、下が不味公・正室「方子」の落款。
上は杉田玄白の落款。左上は「仙台藩医・木村寿禎」の落款。
左裏表紙の四つの印は、下から方子・杉田玄白・木村寿禎の二つの落款。
「額縁裏面表記ラベルの写真と参考資料」
下記写真のうち上は「額縁裏面表記ラベルの写真」
裏面ラベルの「The Pillow Book of Sei Shonagon・Princess Yorihime」は、アメリカの大学
及びアメリカの「美術館展示」のための「仕様基準」に基づき表記されたものです。
「参考資料」
上の2枚のうち下の写真は、「参考資料」で三条西家旧蔵「枕草子」上巻 冒頭(学習院大学所蔵)
「枕草子」の書体・書風の特徴について
自筆の表紙には、「枕冊紙・櫻の巻」と表記されている。三巻本系統の「第一巻」であり、耄及愚翁なる藤原定家と思(おぼ)しき人物による安貞2年(1228年)の奥書を持つ系統で、裏表紙の内側に「慶長二年(1597)2月7日」の奥書があり、自筆冒頭及び奥書に不味公・正室「方子」の落款がある。自筆は「女性」によるやわらかい文字であることがわかる。
このことから、松平家初代藩主・松平直正の父・結城秀康の正室・三谷氏(月照院)の自筆で、松平直正の正室・久松(久姫が継承し、のち不味公・正室「方子」に伝えられたと推定されている。
日本で最古の枕草子は前田家伝来の鎌倉時代前期の書写で国の重要文化財に指定されている。 自筆は、長い間、二重の桐の箱で保存され、表紙や裏表紙の紙質の劣化以外、美しい状態で保存保管されていた。
元は三巻本であるが残りの二巻は失われている。一巻だけが伝承され、五行づつの断簡に分けられ一幅づつの掛軸などに表装し直され「茶掛」或いは「屏風」などで鑑賞の用に供された。
出品している原本の「断層(MRI)写真」の原板は、レントゲン写真と同じ新聞の半分ほどの大きさのフィルムです。肉眼では見ることのできない和紙の繊維の一本一本のミクロの世界を見ることができます。日本国内では医療用以外には見ることのできない原本の「断層(MRI)写真」です。
原本は、一旦表装を剥離し分析と鑑定検査のために「断層(MRI)写真撮影」をしております。撮影後、展示のために再表装をしております。掛軸や屏風にすることが可能なように、「RemovablePaste(再剥離用糊)」を使用しているため、原本に影響をあたえずに、容易に「剥離」することができるような特殊な表装となっております。
国内における鑑定人は、自筆の筆者を識別するために、個々の文字ごとに字画線の交叉する位置や角度や位置など、組み合わせられた字画線間に見られる関係性によって、個人癖の特徴を見出して識別する方法、また個々の文字における、画線の長辺、湾曲度、直線性や断続の状態、点画の形態などに見られる筆跡の特徴によって識別する方法、そして、書の勢い、速さ、力加減、滑らかさ、などの筆勢によって識別する方法が一般的な手法です。
一方、欧米では一般的には、「筆者識別(Handwriting Analysis)」と呼ばれる文字解析をコンピューターの数値によって解析しております。数値解析は、文字の筆順に従いX、Y座標を読み、そのX、Y座標をコンピューターへ入力後、コンピューターによって多変量解析を行うものです。解析の基準となるのが「ドーバート基準」で、アメリカでは日本国内の画像データを自動的に収集、自筆の分析に際し、数値データをコンピューターで自動的に解析し「極似」した画像データによって筆者を識別する研究が進んでおります。
②・筆跡について
欧米では、筆跡の細部を検証するには人間の目ではなく、指紋の照合と同様アメリカではコンピューターが利用されております。資料として断層画像写真を出品欄に掲示しております。
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この他にも出品しておりますので宜しければご覧ください。
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